昨年大会に続いてマッチプレーに駒を進めた真田来美(佐久平CC)。自己ベストの8強入りは果たしたものの、準々決勝で中学3年生の佐渡山理莉(オリオン嵐山)に敗退。惜しくもベスト4入りはならなかった。序盤から試合が動く。1番で真田がダブルボギーを叩くと、2番もボギーで佐渡山に2upのリードを許すと、7番も再び真田がダブルボギー。8、9番は佐渡山の連続ボギーでリードを縮めたものの、「ティーショットが曲がってしまって…自分のプレーが出来なかった」と前半を振り返る。13番でようやくオールスクウェアに戻したものの、15番でダブルボギー、16番でボギーと再び佐渡山にリードを奪われる。ドーミーホールとなった17
番は取り返して、決着は最終ホールにもつれ込んだ。真田は2打目でグリーンを捉えられなかったものの、見事なアプローチを見せて意地を感じさせたが、最後は佐渡山がパーセーブして、真田の敗戦が決まった。「相手の佐渡山さんが隙のないプレーをしていたので、自分のミスで負けてしまった」と悔しさは募る。それも「去年のベスト16を超えたいと思っていたけれど、日本女子アマはこれが最後の年でもあるので、優勝を目指していた」のだから、余計に自分のミスを許せなかった。しかし、「この経験を次に活かしたい」と新たなステージへの一歩として、この日本女子アマは真田にとって特別なものになったのかもしれない。
一方、優勝候補筆頭に挙げられている勝みなみ(鹿児島高)との対戦となったのは神戸市立原田中学3年の安田祐香(洲本GC)。試合は終始、勝のペースで進むが、安田も粘りを見せ、両者の差は2up以上離れない。15番で勝がボギーを叩いて1upに詰め寄ると、16番で安田がバーディを奪い、オールスクウェアに。そのまま迎えた最終ホール。安田と勝はともに、ピンを積極的に狙い2オン。ともに下り傾斜のバーディパットが残ったが、やや安田の方が距離があった。先に打った安田がこのパットを外したのに対し、勝は見事にこれを沈めて、決着。勝負を決めた瞬間に勝がみせた力強いガッツポーズが、ここまで追い込まれた厳しい戦いであったことの証だった。先に打った安田が「入るとは思わなかった」という勝のバーディパット。これを決めてくるところに、まだ両者の差はあったのかもしれない。「勝さんはテレビで見ていて、プロにも近い存在で。昨日からずっと、今日の試合では勉強して…勝てるようにというのが目標でした。最後まで戦えてうれしいです」と準々決勝での敗戦よりも、初出場でベスト8にまで勝ち進み、勝と戦いきったことに充実感をにじませていた。
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