18ホールでは決着せず、エキストラホールにまでもつれ込んだ山内日菜子(宮崎レイクサイドGC)と佐渡山理莉(オリオン嵐山GC)の3位決定戦。20ホール目で山内が長いバーディーパットを沈めて勝利を自らの手でつかんだ。大学生(山梨学院大1年)と中学生(沖縄・緑風学園中3年)の対決は、大学生の山内に軍配が上がった。
「うれしい。そのひとことです」と山内。「前半は自分のミスでとらえたホールもありましたが、後半は、こちらも佐渡山さんも調子がよくなって、獲ったホールも獲られたホールもバーディ決着となり、いい試合になったので充実感も満足感も感じられたので楽しかった」。
引き締まった好ゲームという展開の
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きっかけになったのは5番(パー59からであった。このホール、山内が200ヤードの第2打を3番ウッドで5メートルに2オンさせて、下りラインをぴったりのタッチで沈めた。これでオールスクウェア。振り出しに戻った直後の6番も山内が続けてアップし、この試合初めてリードを奪った。しかし、7番でまたオールスクウェアに。9番(パー5)では佐渡山のバーディで、リードされる。11番では山内が、12番では佐渡山がバーディを決めて再び佐渡山の1アップ。そして迎えた16番(パー3)で山内が3メートルにつけるバーディで、マッチはまたまた振り出しに。続く17番(パー5)、今度は佐渡山が下りの難しいスライスラインを捻じ込んで終盤にきてのリードを奪った。
山内にとっては、絶体絶命となった18番ホール。ティーショットを右サイドのバンカーに打ち込んだものの、ここからグリーンをとらえた。これに対して同じバンカーからの第2打が「アゴに近くてグリーンを狙えなかった」という佐渡山は3オンでピン手前5メートル。このパットをはずし、後半では初めてパーとボギーによるマッチの動きとなった。これでオールスクウェア。勝負はエキストラホールへともつれ込んだ。
20ホール目、決着のときがきた。右の浅いラフからピン左8メートルほどに乗せた山内が、このスライスラインをカップ真ん中から決めるバーディでガッツポーズ。パーパットを残していた佐渡山の敗戦が決まった。
山内は大会直前に、それまで愛用し続けてきたネオマレットのパターをピンタイプに持ち替えた。「パッティングの調子が悪くて、思い切って中学生のとき以来のタイプにしたら、ストロークがよくなり、タッチも合ってきました」。そのパッティングで今でも気をつけているのは、昨年のダンロップフェニックストーナメントのプロアマ戦で一緒にまわった松山英樹からのアドバイスだ。トップから加速させるのではなく、同じスピードでヒットしていくように-。松山と同じタイプのパターにしたことで、松山流ストロークともマッチしてきたのであろう。
出場権を与えられた日本女子オープンゴルフ選手権では「前回の出場(2011年)では、予選だけは通りましたがビリの方だった(60位タイ)ので、今年はもっと上を目指してローアマチュアを狙います」。本選手権で使ったパターで臨むつもりでいる。
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