第100回日本アマチュアゴルフ選手権で中島啓太との決勝戦を10and9で勝利をおさめ、史上最年少優勝記録を更新した金谷拓実(広島国際学院高校2年)。タイトルホルダーとして臨んだ日本ジュニアでは、ショットの不調に苦しむスタートとなった。前半からティーショットが安定せず、スコアカード通りのプレーで迎えた8番。フェアウェイ左のバンカーからのショットは、アゴが近く出すだけでボギーが先行。直後の9番(パー5)でバーディを奪い前半をイーブンパーで凌いだが、気持ちは晴れないまま後半に入る。10番(パー3)でようやく金谷らしいショットで2メートルにつけてのバーディを奪い波に乗るかと思われたが、その後のバーディは14番(パー5)の1ホールだけ。「130ヤード以内のショートアイアンの精度が悪かったです。スピンコントロールを上手くできなかったし、スウィングのリズムもバラバラ」と嘆くように17番(パー4)も残り90ヤードのラフからの2打目をフライヤーを気にし過ぎてグリーン手前バンカーに打ち込むミスからボギー。この日は、3バーディ・2ボギーの70と不本意な成績に苦笑いしか出なかった。
「中国ジュニアから調子が落ちてきてしまって…。高校選手権から1週間の休みがあったので、しっかり練習をしてきましたが、まだしっくりと来ていません」と肩を落とす。「このコースなら3日間で優勝争いは10アンダーパーになるかと思う。今日は後半で3つか4つ伸ばしたかったけれど…残り2日間で攻めていかないと」と気合を入れ直す。「日本アマに勝った実感は、正直あまり湧かなくて…」と話す金谷だが、周囲の期待は高くなっていく。それを柳のように受け流すところに金谷の魅力がある。わが道を行く金谷の明日からの巻き返しに注目だ。
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