4アンダーパーの首位タイグループに食い込んだ鈴木海斗(拓大紅陵高校3年)は、好スコアにも少し不安が残る表情を見せた。10番ホールからスタートした鈴木の初バーディは13番。4メートルをねじ込むも、15番でティーショットを右の林に打ち込みボギー。17番では1メートルのチャンスを迎えたが、下り傾斜を意識し過ぎたのかミスパットしてのパーに「もったいなかった」と気落ちしたのか、18番でボギーを叩き前半は1オーバーパーの36。しかし、後半に入ると鈴木のゴルフは一転する。2番で3メートルを決めたのを皮切りに、3番で8メートル、4番2メートル、5番で1メートル、6番で3メートルとチャンスを悉く沈めて、鈴木自身も「初めて」という5連続バーディで一気に4アンダーパーまでスコアを伸ばして見せた。しかし、好スコアにも鈴木は不満の表情。「最後の9番で2オンしたのに3パットのパー。しっかりバーディを決めておきたかった」のがその理由だ。その悔しさを紐解けば、今年の関東ジュニアに繋がっていく。関東ジュニアで優勝争いを演じていた鈴木は17番で痛恨のボギーを叩いて1打差の2位に順位を落とすと、18番(パー5)でバーディを奪うことが出来ず、1打差の2位で悔し涙を飲んだ。高校3年生の今年、最後の日本ジュニアで初優勝を狙っている鈴木。「もちろん勝ちたいです。でもガツガツといかずに冷静にプレーできれば…」と言う言葉の裏には、「チャンスを逃さない」という関東ジュニアの教訓が現れていた。
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