通算5アンダーパーで首位の近藤玲央に4打差の2位タイにつけて最終ラウンドに臨む富本虎希(興南高校2年)。興南高校では、現在プロフェッショナルゴルファーとして活躍している宮里美香、富村真治、さらに同学年で女子15~17歳の部に出場し上位で奮闘している新垣比菜がいる。さらには、同高校の野球部も甲子園の常連として活躍するなど、綺羅星のような学校だ。その2年生でもある富本は、「最近ゴルフ部は、新垣さんの活躍はありますが、やっぱり野球部よりは目立っていません。新垣さんと一緒に野球部に負けないくらいの活躍がしたい」と本選手権への意気込みを抱いている。
その思いが現れたかのように、富本は粘りのプレーで上位
に食い込んできた。7位タイでスタートした第2ラウンド。スタートの1番でいきなり7メートルのフックラインをねじ込むと、6番では140ヤードのセカンドショットを9番アイアンで1.5メートルにつけてバーディ。後半開始早々の10番でティーショットのミスからボギーを叩くが、12番で3メートル、13番も7メートルのバーディパットを沈め、この日3つスコアを伸ばして通算5アンダーパー。2位タイと順位を上げて明日の最終ラウンドで逆転優勝が狙える位置につけた。「しっかりパーオンできるショットの安定感もありましたし、少ないチャンスをしっかりものにできたパッティングも良かったです」とこの2日間を振り返る富本。この1年間、走り込みを中心にスタミナをつけ、さらに様々なシチュエーションを想定して質の高い練習を積んできたことが、この順位に繋がっているようだ。「日本ジュニアでは1日で2アンダーパーを目標にしています。だから、明日もそのスコアを目指して…」と謙虚な言葉には、「今年、最終ラウンドでスコアを落としてしまうことが多くて」という不安からだという。この1年間の練習の成果を発揮する大舞台は、緑の甲子園ともいえる日本ジュニア。野球部に負けない話題を、新垣とともに沖縄に届けたいところだ。
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