昨年の日本女子アマチュアゴルフ選手権競技の覇者である蛭田みな美(学法石川高校3年)がもうひとつの日本タイトル奪取に向かって好スタートを切った。高校3年生。日本ジュニアゴルフ選手権競技には、これが最後の挑戦になる。
胸にある思いを秘めての出場だった。その思いとは…。
「優勝したいのは当然なんですけど、それだけじゃなくて堀琴音さんの優勝スコアを更新したいんです。その両方を達成してこそ最後の挑戦が大きな意味を持つ。そう、自分に言い聞かせて、この大会に臨みました」
ここまで明かしたら、秘めた思いにはならないだろうが、目標を語る蛭田の表情は真剣だった。
堀琴音の記録は2013年大会で
のものだ。第1日から68、69、69と3日間60台のスコアを並べ、通算13アンダーパーをマークしての完全優勝であった。このときの13アンダーパーは、2位に7打差をつける独走だった。
「あのとき、堀さんは、3日間で2回しかボギーを打たなかったんですよね。だから、私は、1ボギーで終わらせよう、なんてことも考えてきました。第1日の7番ホールをボギーにしたので、それについては、もう後がない状態なんですけど、もっとたくさんバーディをとるように気持ちを切り替えてもいいかな…」
2、3番と連続バーディ。ともに1メートルほどの距離を沈めて、ショット、パットともに確かな手応えを感じさせてくれた。8、9番でもこの日2度目の連続バーディを決めている。4アンダーパーでターンしたバックナインでは10番(パー5)でスコアを伸ばしたものの、後が続かなかった。残る8ホールはパーに終わり、それを悔しがった。
「(パッティングの)距離的にはチャンスがあったのですが、難しいラインばかり残してしまって決め切れませんでした」
それでも、新垣比菜と並んでの首位スタート。「2日目からは、もっともっと自分を追い込んでいきます。夏休みの宿題には追い込まれていますけど、それは忘れて記録更新と優勝を狙って攻めていきます」
蛭田の有言実行は、なるか。
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