宮里美香(2006、2007年大会)以来の大会連覇を狙った勝みなみ(鹿児島高校2年)だったが、最終ラウンドも「大爆発する自分に期待したい」の思いと裏腹に3アンダーパー70止まりで松原由美(大阪学院大学高校2年)とともに3位タイで大会を終えた。
「前半は2アンダーパー。10番もバーディで、このまま伸ばせたら…とチラッと思いましたけど、11、12番を連続ボギーにしてしまって、大爆発への期待はしぼんでしまいましたね」
11番(パー3)はカラーから3パットだった。12番はドライバーショットが木に当たってバンカーに。出すだけという状態だった。でも、このままでは終われない。見せ場が用意されてい
た。17番(パー4)だ。フェアウェイ絶好のポジションからピンまで130ヤードの第2打。「軽いアゲインストの風が吹いていたので」8番アイアンを選択してのショットだった。これが、カップに直接飛び込んでのイーグル。といっても、勝は、自分の目ではカップインのシーンを見られなかった。マウンドがあってピンの根元は見えない状況だった。グリーンにいってから、ギャラリーに教えられた。
「今回は、同学年の人たちと会えたし、最終ラウンドは(新垣)比菜選手とも一緒にプレーできて楽しかった。ラウンド中も、けっこういろんな話をしました」
戦ったというより楽しんだという本選手権。勝にとっての日本ジュニアは、昨年の優勝でいったん完結してしまっていたかのように、サバサバしていた。
一方、勝と3位を分けた松原由美も、淡々としたものだった。「日本ジュニアはショットはよかったけど、パッティングの調子が悪くて、狙ったラインに乗せられませんでした」
蛭田の独走が、ライバル、強豪たちを早々と諦めさせてしまったのかもしれない。
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