今年が最後の日本学生ゴルフ選手権出場となる山城泰介(早稲田大学4年)は、この日のスタート前から、「カットが気になっていたぐらい」と話す。練習ラウンドでスコアが出せず、「まったく自信が無かった」と不安な心持ちで10番ホールをティーオフしていった。しかし、ショートゲームが冴え、12番で3メートルを決めてバーディが先行すると、14番も同じ距離を沈めて見せた。17番はボギーを叩いたが、18番では8メートルの距離をねじ込み、前半で2つスコアを伸ばした。「ショットは、そんなによくなかったのですが、パッティングでカバーできました。前半のパット数は10ですから」と前半を振り返る。
しかし、好事魔多しといったもので、「前半の2アンダーパーでスコアを意識してしまって…」とあれだけ決まっていたパットが後半になって微妙に狂い始める。2番では80センチのバーディパットを決めきれない。4番ホールではティーショットを林に打ち込み4オン・2パットのダブルボギーを叩いてしまった。しかし、このミスが逆に山城の気持ちを楽にしたようだ。「4番のダブルボギーでイーブンパーになったので、イチからやり直しだなと、上手く気持ちを切り替えられました」と、再び好調なパットがよみがえる。7番で3メートル、8番で4メートルを決めて連続バーディとし、5バーディ・1ボギー・1ダブルボギーの68でホールアウト。2アンダーパーは首位の阿久津に2打差の2位タイの好スタートとなった。
「この順位は、まさかです」と相好を崩す山城。早稲田大学に進学して3度目の本選手権。最後のチャレンジは、「貯金が出来ましたので、これを活かして、優勝を狙いたい」と目標も上方修正して明日のラウンドに備える。
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