首位と2打差の2位で第3ラウンドをスタートした原田凌(大阪学院大学4年)は、「1日中我慢のラウンドだった」と振り返る。昨日の雨中のプレーも「耐えに耐えた」と言っていたのだから、この2日間の原田のしぶとさは本物だ。
1番でバーディチャンスを決めきれず、2番で3パットのミスでボギーが先行すると、「流れがつかめないまま」迎えた第2ラウンドで連続ボギーの発端となった苦手とする4番を迎える。原田はこのティーショットを左の林に打ち込み、今日もボギー。「ショットが荒れた」と肩を落とすが、ここでスコアを大きく落とさない粘りが原田の真骨頂。8番で7メートルのスライスラインを読み切って初バーディを奪うと、12番(パー5)でバーディ。14番では2メートルを沈めて、首位をいく阿久津に追いすがる。17番で原田がボギーを喫したものの、阿久津が終盤で2ボギーを叩いて失速。ホールアウトしてみれば、通算1アンダーパーで阿久津と首位タイに並んだ。しかし、原田に笑顔はない。昨日はパッティングが不調で、今日は「自分の中で勝負をしたアイアンショットをチャンスにつけられなかった」ことが、許せなかった。
明日の最終ラウンドは、トップに並んだ阿久津はもちろんのこと、1打差で5人の選手が2人を追う。それでも、まずは自分のゴルフに集中したいという原田。「相手を気にするタイプでもありませんし、チャンスがあればしっかり決めたい。とにかく、まずは自分のゴルフを最後までやりきること」それが出来れば、おのずと優勝杯は自分の手に入る自信も垣間見せた。
|