昨日まで我慢に我慢を重ね、首位タイに並んで最終ラウンドをスタートした原田凌(大阪学院大学4年)。最終組でのプレーは、昨日までとは質の違う我慢を強いられる内容となった。昨日まではショットが不調ながらもショートゲームでパーを積み重ねる我慢を続けていたが、最終ラウンドは、チャンスを決めきれないもどかしい展開に対して我慢しなければならない1日となった。
4番でアプローチミスからボギーが先行すると、7番(パー3)で6番アイアンのティーショットを50センチにつけてバーディを奪い、前半をイーブンパーで終える。後半、12番でバーディを決めたが、「前半からチャンスはかなり多かった。でも、5メートル以内のパッティングが全く決まらない」と嘆く通り、試合を牽引していた長谷川祥平と阿久津未来也との差を詰め切れない。17番でようやく3メートルのバーディを決めたが、時すでに遅し。この日は3バーディ・1ボギーの68でホールアウトし、スコアを2つ伸ばしたものの通算3アンダーパーの3位に終わった。「もう少し、早くパッティングが決まってくれていれば、勝てる試合でした」クールな原田には珍しく、悔しさをにじませて最終ラウンドを振り返る。「大事なところでパッティングをショートしたり、ラインが一筋違っていたり…」と、恨めし気な表情。
最後の日本学生は勝利を逃したが、自身過去最高順位となる3位入賞。「QTに向けて、優勝争いの中でプレー出来て、いい緊張感を持つことが出来た。QTに繋がる日本学生になりました」と、満足は出来なかったが、プロの世界に踏み出す原田にとって、実りある大会となった。
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