今年のユニバーシアード 金メダリストの比嘉一貴(東北福祉大学2年)は、第4ラウンドで7バーディ・3ボギーの4アンダーパー66をマークして、激しく上位を追い上げたものの、1打届かずに2位に終わった。
首位と1打差の3位タイでスタートしたものの、1番から連続ボギーを叩き、出だしで躓いた感があったが、3番でバーディ、4番はまたもボギーも5、6番と連続バーディを奪い返し、スコアをとりもどす。6ホールを終えてパーがない、出入りの激しいゴルフだったが、7番でパーをセーブすると落ち着きを取りもどしたか、8番でバーディと前半を1アンダーパー34で折り返す。この時点でひとつ後ろの組の長谷川祥平が通算3アンダーパーとし、比嘉は2打差で追いかける形となった。
後半は前半のゴルフが嘘のようにスコアは安定し、12番でバーディ、さらに終盤の17、18番を連続バーディとして、通算4アンダーパーでフィニッシュした。彼がホールアウトした時点では後続の組のスコアの状況がわからず、そのまま優勝かプレーオフの可能性もあった。
しかし、最終組の長谷川が18番ホールで劇的なバーディを決め、通算5アンダーパーでホールアウトし、比嘉の全国タイトル初戴冠の夢は潰えた。
こうなってくると結果論だが序盤のボギーが惜しまれる。「攻めて行った結果だから。できることはやった感じ。自分の力は出し尽くした」と言葉少なに語ってくれたが、その表情には悔しさがにじみ出ていた。
これまで「日本」タイトルでは、日本ジュニア男子15~17歳2位(2013年)、日本アマ ランナーアップ(2012,2014年)、日本学生2位(2014年)と優勝に一歩手が届かない。この大会では2年連続の2位である。今年はユニバーシアードで個人優勝し、その嫌な流れを断ち切ったかに見えたが、残念な結果となってしまった。
しかし、あきらめることはない。優勝した長谷川も、長く「日本」タイトルで優勝することができなかった。負け続けても精進を怠らず、練習を続けていけば、いつか花開く日がくる。それを信じたい。比嘉はまだ大学2年生。これからもチャンスはいくらもあるはずだ。
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