金澤志奈(中央学院大学 2年)は、3バーディ・2ボギーの1アンダーパー71で回り、通算イーンパーで首位に立った。この日は「今イチ。ショットが全然ダメでバーディチャンスが来なくて、アンダーパーで回れてよかった」と内容には納得いかない様子。それでもコースマネージメントはきっちりできた。開催コースの大利根カントリークラブ・東コースは、名匠と謳われた井上誠一氏の設計。美しい松林にセパレートされ、バンカーにガードされた砲台グリーンが多いのが特徴である。それゆえに「ピンが端に切られると、狙っていってグリーンを外すと難しいアプローチが残る」ので、プレーヤーの攻め方が問われる。その意味ではピンを「狙っていっているのに、怖くて逃げてしまっていた」と言うが、リスクを回避し、安全なほうにボールをグリーンに乗せていたことになる。距離の残るバーディパットが多かったというが、コースマネージメントが上手くできていて、好スコアにつながっている。
バーディを獲りたいパー5の9番、12番でボギーを叩いてしまったが、6番、16番、17番でバーディを奪った。特に終盤の16番では100ヤードを2メートルに、17番では80ヤードを30センチにつけるバーディだった。これで首位に浮上だ。金澤は今年7月に韓国の光州で行われたユニバーシアードに出場し、個人・団体とも銀メダルを獲得している。ユニバーシアードでは海外の選手との「飛距離の差」を感じて、飛距離アップのためにトレーニングを積んでいる。逆にショートゲームではひけをとらなかったことに「自信を得た」。こうした経験が彼女の大きな力になっていることは間違いない。2位とは2打差。「優勝したい」と今度は日本女子学生での「金メダル」を狙う。
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