2位に1打差をつけて首位でスタートした大友富雄だったが、昨日に続き最終ラウンドも「普通の精神状態ではスタートできなかった」と、苦い表情。その言葉通り、スコアを伸ばしたい2番(パー5)でボギーを叩き、バーディを奪った佐々木清士に逆転を許すと、前半を終えて2打差をつけられる。「パットが悪すぎです」と、追いかける立場となった後半も13番でボギーが先行。15番のバーディで「佐々木さんに並べるチャンスだった」と気合を入れ直した16番(パー5)で2メートルのバーディを決めきれずに実質、このホールで大友の優勝の夢はついえた。日本ミッドシニアの権純福に続いての東北選手日本タイトル連取を目前にしながらの失速に、
呆然自失の大友は、「ダメだった」と肩を落とした。
一方の宮本清は、広島カンツリー倶楽部・西条コースで開催された日本ミッドシニアゴルフ選手権からの連戦にもかかわらず、2位タイと見事な成績を残して見せた。首位と3打差の3位で佐々木、大友と最終組で最終ラウンドをスタートした宮本は、4番で4メートルのパットを決めてバーディが先行。しかし、6番からアプローチがオーバー気味になってしまうミスが続いて3連続ボギー。9番でもボギーを叩いてしまい、優勝争いからは一歩後退してしまう。「ミッドシニアからの連戦で、この試合のための練習ラウンドが出来なかった。そのせいか、前半の9ホールはティーショットのイメージがつかめなくて…」と苦手の前半でスコアを落としても、得意とする後半にスコアを伸ばす底力を見せる。10番でラフからの125ヤードの2打目を9番アイアンでピンを刺してバーディを奪うと、16番(パー5)でもバーディ。この時点で首位の佐々木と1打差に詰め寄り、宮本自身も逆転優勝に気持ちを高ぶらせる。しかし、最終18番。「勝負を賭けた」というバーディパットが外れて万事休す。最後は3パットのボギーで終戦となった。「今日は、10番からの9ホールを頑張ろうと思っていました。その通りにプレーできたことは満足ですが、最後がね…面白くしようと狙っていったのに、ショートしてしまったことが残念ですね」と、長く濃い1週間の最後の締めくくりには、不満が残ったが、優勝争いを演じた充実感に満ちた表情を見せていた。
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