今年、プロ8年目でついにプロ入り初優勝を果たした菊地絵理香。苦しみぬいた末の勝利をブレイクスルーにさらなる飛躍が期待される菊地が全米女子オープンの大舞台に挑む。
本最終予選はロイヤルコースからスタートした菊地。前半で3バーディを奪って上位を伺うと、1番でもバーディ。圧巻は5番からの5連続バーディだった。これでハーフ30をマークして、第1ラウンドを9アンダーパーでトップで終えた菊地だったが、一転して第2ラウンドは苦しむ。6番でボギーが先行すると、後半も14番のバーディ以外はスコアカード通りのプレーでスコアを伸ばし切れず、鈴木に逆転を許し、通算9アンダーパー。それでも、2位タイで、勇躍世界のメジャーへの切符を手に入れた。「前半はショットが良くて、パッティングも読めてタッチも良くて」とロケットスタートを振り返る菊地。古傷の左ひじに痛みを抱えながらのプレーも「今日は大丈夫でした」と気丈に話すのは、「本選に出るつもりで受けたので」という全米女子オープンへの強い気持ちの表れか。しかし、「全米女子オープンはやっぱり憧れなので、自分の中で現実になるとは思っていなかったので」と、夢の舞台に駒を進めた喜びは、少し控えめだった。
|