昨年の全米女子オープンゴルフ選手権最終予選を突破した橋本千里に続いて、今年も新たなジュニアが世界に羽ばたくきっかけをこの最終予選で掴んだ。34名のアマチュアが参加した本最終予選で見事に、本選通過を決めたのは14歳の山口すず夏。TEAM KGAジュニアの特別育成選手にも選考されている山口はこの日、前半を4バーディ・1ボギーの69で終えると、後半は7バーディ・1ボギーの66をマーク。このスコアは百戦錬磨のプロを相手に、第2ラウンドのベストスコアとなる会心のプレーだった。「ショットはピンについていったので、プレッシャーのかかるパットが無かったのが良かった」と、笑顔を見せる山口。さすがに1日2ラウンドは、「体力勝負だと思っていた。後半のラウンドの14番でボギーを打って“あ”と思った」けれど、「16番でバーディがきてスコアを9アンダーパーに戻したので、このまま続けようと思いました」と、14歳の年齢を感じさせない落ち着き払ったプレー振りが光った。
将来の目標に「20歳で賞金女王になりたい」と話す山口。「東京オリンピックに出たいので、そのためにツアーで優勝して世界ランキングを上げていかないといけない」と、夢を語るが、それを一歩ずつ現実のものにしているのではと思わせる。JGAが調べたところ、全米女子オープンの日本選手最年少優勝記録も更新した山口。勝みなみ、橋本千里、永井花奈、彼女らに続くプラチナ世代の筆頭に名乗りを上げた彼女が、世界屈指の厳しいセッティングが施される全米女子オープンで、夢に近づく大きな一歩を踏み出す。
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