本選手権に臨む佐渡山は、ひとつのテーマを抱いていた。ネイバーズトロフィーやトヨタジュニアといった国際競技で戦った外国人選手のプレーに接して感じたことがあったからだという。
「上位選手たちは、ピンチの状況でも、ボギーにはしない。焦る様子もなく、平然とパーで切り抜ける上手さと強さがあります。自分も、そうありたいと、強く感じさせられました」
では、第1日の佐渡山は、そのテーマをクリアできたのであろうか。残念ながら2ボギーがあった。スタートホールとなった10番と後半の2番だった。といっても、グリーンを外して後のリカバリーミスではなく、両ホールともに3パットでのボギーであった。そのことが、ひ
とつの救いになっていた。精神的なダメージはなかった。「ショットは、悪くないです。絶好調とはいえないまでも、スコアにはなると思える状態です」
18番(パー5)では2オン2パットのイージーバーディもあった。これを含めて6バーディという内容が、佐渡山のゴルフの状態を何よりも雄弁に物語っている。「ここ数カ月は、しっかりスコアを作れるようになってきているので、ミスしても以前ほど引きずらなくなっているし、リカバリーショットにも集中できています。自分にある程度期待していいかな…。そんな気持ちでコースにいられることが楽しい」
目標は、「昨年を上回れたらいいな…」ということでベスト3にはいること。高位置でのスタートに、ちょっと自信を深めていた。
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