2メートル、3メートル、3メートル。吉田優利のショットが、スタートからピン近くをとらえた。すべて1パットに決め手の3連続バーディ発進だった。4番(パー5)でも1メートルのチャンスにつけたが、これをはずしたことで勢いに自ら水を差す格好になり、その後は3バーディ・2ボギーとやや伸び悩んだ。
前日の練習ラウンド後のドライビングレンジで、いいことがあった。スマートフォンで動画をとり、スウィングチェックして気づいたことがあった。「自分は本来ドローボールが持ち球なんですが、ずっとうまくつかまらない状態が続いていたんです。飛距離も落ちていました。その原因がテイクバックにあったんです。ヘッドが、ちょっと
アウトサイドに上がり過ぎていました。それで、少しインサイドに感じるぐらいにテイクバックの軌道を修正したら、本来のドローボールになって、飛距離も戻りました。なので、今日の第1ラウンドのスコアが楽しみだったんです」
いきなりの3連続バーディ発進の裏には、そんな出来事があったのだ。今年は、2位止まりで終える競技が続いていた。日本女子パブリックアマチュアゴルフ選手権、関東女子ゴルフ選手権。特に関東女子ゴルフ選手権では最終ラウンドをトップで迎えながら自滅しての2位であった。
原因は、ショットの乱れにあった。それが、本選手権前日の練習で原因をつかみ、修正できたことで「久し振りに余裕のあるゴルフになりました」という第1日だった。理想とするのは「スキをみせないゴルフ」だという。きっちりパーオンさせて2パット。そのうちの何ホールかは1パットのバーディに仕留める。バーディの数だけアンダーパーになる。そんなゴルフのことである。
「久し振りに手応えのあるラウンドができました。楽しかったです。この調子を維持したい。修正できていたことを確認できましたし、急変することはないとは思いますが、こういうゴルフを4日間続けられたら…。続いてほしいです」
そうなったとき、どんな結果がまっているのか―。
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