松原由美の第1日の流れは、スタートから2ホール目(10番ホールスタート)、11番での第3打から生まれた。パー4の第2打は右ラフから。9番アイアンのショットはグリーン奥にはずれた。ピンまで15ヤードの第3打アプローチショットがチップインとなってのバーディであった。
「ピンまで130ヤードの第2打が、フライヤーになって、奥にこぼれてしまいました。ちょっとピンチだったのが、逆にバーディになったのはラッキーでした。あれで“今日の自分はいけるのかな…”というきになりました」
14番では、残り30ヤードの第2打をカップまで上りのストレートラインになる5メートルにつけ、これを沈めた。続く15番は
、バンカーからの第2打を前方の木に当ててボギーにしたものの、18番(パー5)2オン2パットのバーディとして前半の9ホールは34。後半にターンすると、1番1メートル、2番3メートルとショートアイアンのショットを立て続けにピンに絡めて18番からの3連続バーディと完全に流れに乗った。5番1メートル、7番50センチ、9番1メートル。ショットが冴えわたっての66。
練習ラウンドでコース攻略を考えた。「パー5と距離の短いパー4でしっかりとバーディをとるようにすれば、かなりのビッグスコアを叩きだせる」。第1日は、思惑通りのプレー展開だった。松原をその流れに乗せたのが2ホール目のチップインだったわけだ。
中学3年生だった2013年大会でランナーアップになったのをはじめ、本選手権では常連として常に注目されてきたが、高校生になってからの昨年、一昨年大会と、調子を崩していてマッチ・プレー進出もならずにコースを去らなければならなかった。「ティーショットが荒れて、ゴルフが作れなかった」と、この間の自分のゴルフ内容を振り返る。高校3年生になって「今年が最後の日本女子アマになると思う。出来る限りを尽くして、結果を出したい」という思いで臨んだ今大会であった。スイング、ショット調整に時間を割いてきた。第1日のスコアは、その成果でもあった。
「今日のゴルフは上出来だと思います。でも、1日経てば、流れも内容も変わることがあるから、第2日以降も1打に集中していきます」。この2年のゴルフと結果から得た教訓が、その言葉の中にあった。
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