JGA女子ナショナルチームメンバーの佐渡山理莉が2日間68のスコアを並べて1打差の2位に浮上した。1番で4メートル、3番では2メートルと好調なショットでバーディを先行させる。6番ではドライバーショットをバンカーに打ち込んでボギーを叩くも、すぐに次の7番(パー5)でアプローチショットを80センチにつけてバーディを取り返す。後半も15番、18番と2バーディを加えての68だった。
「全体的に安定したゴルフができていると思います」という佐渡山には、ナショナルチームのガース・ジョーンズヘッドコーチからの教えがある。それは、コース攻略法の基本である。ヤーデージブックにグリーンへの入り口(狙いやすい角
度とエリア)や、外しても寄せやすいエリア、はずしてはいけないエリアを簡単な図をつけて書き込み、それを参考に攻略ルートを設定していく。さらに細かく、グリーンのどこに乗せたら上りのストレートなラインになるのかを知り、そのポジションには、どこから狙えばいいのか。そんなことをティーインググラウンドまで逆算してクラブ選択や攻撃ルートを決めていく。
佐渡山は第1日終了後も、豪州にいるジョーンズコーチにSNSで報告したという。
実際、ヤーデージブックには、どんなメモが書き込まれているのか。本人に断って見させてもらった。確かに狙うべきエリア、はずしてはいけないエリアはじめ、細かく書き込まれていた。
この日、後半にターンしてスコアが動かなくなった。14番までにはグリーンをはずしたホールもあったが、アプローチショットを確実に寄せて楽なパーセーブでピンチとも思わせなかった。改めてヤーデージブックのメモと照らし合わせると、外したエリアは危険ゾーンではなく、グリーンを狙うショットでライが好ましくない場合にはずしてもいいサイドであったり、エリアであったりして、次に寄せやすいところにとどめていたことがわかった。
明日からのラウンドでは「もっと難しいホールロケーションになっていくと思います。しっかりリカバリーしていかなければならない状況を迎えることも想定しておかなければいけないと思います」
そんなとき、佐渡山は、また、このメモ付きヤーデージブックを役立てるつもりでいるのだろう。
|