雨の中で5バーディ・1ボギーの安定したゴルフを展開した高橋彩華が、吉本に2打差の2位タイに浮上した。1番で3パットのボギーを叩いたときには「やっちゃったな…」と、ちょっと動揺したというが、続く2、3番ホールで連続バーディを奪って落ち着き、平常心を取り戻した。
前半では、さらに7番(パー5)でもバーディを加えて34で折り返す。ここでは「1番の3パットで“今日は、イーブンパーから70ぐらいでいいかな”という思いがあったのですが、前半で2アンダーパーになったので、目標スコアを60台にしてもいいかな、と切り替えました」
高橋は、今年の4月、貴重な経験をした。タイで行われたトゥルービジョン国
際ジュニア大会に推薦で出場し、Aクラス(15歳―18歳)で優勝している。「ボギーもかなり叩いたのですが、それ以上にバーディをとれて勝つことができました。でも、大会後に反省も込めて考えました。“ボギーを最小限に抑えることができれば、もっともっとスコアを伸ばせるんじゃないか”って。それから、はっきりと自分のゴルフが変わったと思います」
第3ラウンドの5バーディ・1ボギーのゴルフには隠れた内容がある。何ホールのピンチをパーで切り抜けただろう。6番では、第2打をグリーン左の土手に打ち込んだ。左足下がりの難しいライだったが、落としどころを考えたアプローチショットがピン近くに寄った。9番ホールでは2段グリーンの下からカップを3メートルもオーバーさせたが、返しのパットを慎重に沈めた。11、12番ホールでもピンチを切り抜けている。
タイから帰国後は「ノーボギーのゴルフを目標にして、そうできるように心がけている」という高橋の姿勢が、しのぎを必要とされる状況で生かされている。最終組でのプレーとなる最終ラウンドも、もちろん目指すは「ノーボギーのゴルフ」。ひたひたと静かな追い上げが見られそうだ。
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