小斉平優和は、1番から11番までの11ホールをずっとパープレーで回っていた。「今日はティーショットがほぼ真ん中に行っていたんですが、セカンドをつけられなかった」と振り返る。その理由は「(ピンに向かって)突っ込みきれなかった」ことである。それは言い換えれば、突っ込んでいく気持ちが少し足りなかったのか?と聞くと小声で「はい」と答えていた。180センチのがっしりした体格だけれど、どこかあどけなさが残っていて、それが彼の魅力でもある。やはり首位を走って第3ラウンドを迎えたプレッシャーが、多少影響したのだと思う。
ようやくスコアが動いたのが12番だった。3番ウッドでティーショットを放ち、残り70ヤ
ードを3メートルにつけてのバーディだった。「それはそれで…パーで悪くなかったです。いつかバーディ来るやろ、と思っていました」とポジティブに考えていた。
そして16番(パー3)での、ボギー。ティーショットをグリーン手前のカラーに落とし「そこから簡単に転がしていけばいい」と思っていたアプローチの、簡単さが裏目に出て、2メートルショートさせてしまった。それを外してのボギーだった。スコアが動いたのは、この2ホールだけだった。
最終ラウンド最終組で、同じ通算4アンダーパー同士でプレーする。「(そういうことは)特にあまり気にしていない。坂本君は昔からよく回っていて、比嘉さんは1回一緒にプレーしたことがあります、自分が高校1年の時でしたかね。楽しみですね。僕は、日本アマは4回目なんです。でも、今までは1回もマッチプレーに行っていないです(36ホール・ストロークプレーでカット)。初めて3日目まで行きました」と淡々と語った。小斉平は、周囲をあまり気にせずに、ともかく自分のゴルフに集中して戦いたいと言い残した。
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