首位を走る小斉平優和と1打差で第3ラウンドをスタートした坂本雄介は、スコア的には少し足踏みをしてしまった。1イーグル・4バーディ・3ボギー。そして1ダブルボギーの1アンダーパー、71。通算4アンダーパーで首位タイに並んだ。
「前半で、もうひとつ、ふたつ伸ばしたかったですね。風も強かったですけど、ティーショットの安定性に欠けていました。それでもスコア的には、耐えることができたと思います」と語る。1番でいきなりボギー。これは3パット。そして4、9番とバーディを奪って、なんとか35で折り返した。その矢先の10番。「ティーショットをUTで打ち、残り173ヤードをアゲインストと思って7番アイアンで
打ったら、なんとグリーン右奥にオーバーしてしまい、そこからのアプローチを狙いすぎてミスして3メートルオーバーさせて4オン2パットのダブルボギー」だった。
でも、いまの坂本の強さは、そのダブルボギーを引きずらない精神力が、この1年で養われてきたことだ。続く11番(パー5)では、残り255ヤードからピン左手前6~7メートルにつけて、それを沈めてのイーグルを奪ったことだ。
「このコースは、攻めていきにくいコース。例えば、外していいところ、外してはいけないところのメリハリがはっきりしていますからね」と言う。そういうメリハリと自分のリズムを上手く融和させて攻めなければいけないということだ。
明日は、首位タイの比嘉一貴、そして小斉平優和と最終組での戦いになる。「比嘉さんは憧れの先輩でもあるし、自分がいいプレーをして、学びつつ、周りをみながら勝てたらいいなと思っています。小斉平くんとは、何度も一緒にプレーしていますし、自分は、この3日間やってきたゴルフをもっときちんとまとめられてプレーできればと思います」と語った。
「ゴルフは、気持ち(気力)だけで結果が変わるスポーツではないと思います。まだ、18ホールありますから。いくらでもスコアを伸ばせるし、いくらでもスコアを落とせますから最後まで解らないスポーツです」
坂本は、まだ高校3年生だけれど、そのゴルフの総合的な技量はと姿勢は、年齢以上に成熟している。小斉平、そして粘り強く、諦めない執着力のある比嘉のゴルフとの対決は、きっと熱戦になるに違いない。
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