「日本アマに勝つことだけを考えてきた」と連覇に並々ならぬ意欲を見せて、首位と1打差の4位タイで最終ラウンドを迎えた金谷拓実。「出だしから攻めていく」と1番ホールをティーオフしていったが、いきなり8メートルから3パットのボギーを喫すると、3番では3打目のバンカーショットを1メートルに寄せながら、これを決めきれずボギーとスタートダッシュに失敗してしまう。それでも、金谷は集中力を切らさず、8番で4メートルをねじ込みこの日初バーディ。前半で1つスコアを落としたものの、強まる風の中で最終組の3人もスコアを伸ばせず、後半のプレーに逆転の望みをつないだ。
11番(パー5)でバーディを奪い、追撃態勢は整
ったかと思われたが、「決めるべきところで、決められなかった」と得意のパットで思わぬ誤算があり、17番(パー5)まで次のバーディを決めることが出来なかった。「調子自体は、悪くなかったと思います。後半は全てパーオンでしたから」と唇を噛む金谷。「風もあって、難しかったのは間違いありませんが、同じ組でプレーしていた亀代さんはスコアを伸ばしていますし…」と69をマークしてプレーオフの末に初優勝を果たした亀代のスコアを引き合いに出し、天候を言い訳にはしなかった。金谷は、3バーディ・1ボギーの71。通算4アンダーパーの3位タイでの終戦に「自分にプレッシャーをかけ続けて、ここまでこれたので…」と口にしたが、しばしの沈黙の後、「しょうがないです」と連覇への重圧に最後で勝ちきれなかった悔しさを吐露した。
「次の目標は…日本ジュニアになるんですかね」と必死に言葉を絞り出したが、まだこの悔しさを消化しきれない金谷がいた。
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