瀬賀百花(開志国際高校3年)が会心のプレーを見せた。10番ホールからティーオフした瀬賀は、13番(パー5)で3メートルのフックラインを見事に読み切ってバーディを決めると、14番(パー4)で1.5メートル、15番(パー5)で4メートルを沈めて3連続バーディを奪い、ロケットスタートを決める。17番(パー3)では、6番アイアンで放った148ヤードのティーショットが「イメージ通り」の放物線を描き、1メートルについて4つ目のバーディ。18番で1つスコアを落としたが、前半だけで3つスコアを伸ばした。午後に入ると、台風一過の酷暑に2.4メートルの風が加わる難コンディションに、「正直、1番からは耐えるゴルフに
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なるだろう」と苦戦を覚悟していたが、好調なショットは益々冴え、2番(パー4)で180ヤードの2打目を5番ウッドで50センチにつけてバーディを先行させる。「このバーディで気持ちが楽になった」という瀬賀は、4番(パー3)では、チップインバーディ。5番(パー5)でもスコアを伸ばして、6アンダーパーまでスコアを伸ばす。しかし、7番、9番でアプローチを寄せきれず、ボギーを叩いてしまい、7バーディ・3ボギーの68でホールアウト。それでも、並み居る強敵をむこうに回しての単独首位に、笑顔がはじけた。ドライバーの飛距離は平均で220ヤードという瀬賀。武器にしているのは「曲がらないショット」で、東京ゴルフ倶楽部は、「ショットを曲げて林やラフに入れてしまったら、ノーチャンス。でも、距離が短いホールも多いので、自分のプレーには合っていると思う」と、自信をのぞかせる。その自信の一方で、瀬賀は冷静だ。「終盤の2ボギーは、もったいないとは思いますが、やっぱりラフに打ち込んだらスコアを落としてしまうことを再認識することが出来たので、決して無駄ではないと思います。ラフに打ち込まないという明日への課題も見つけることが出来ましたし」と静かに語る。
同じ高校の同学年には、6月の日本女子アマチュアゴルフ選手権を制した髙橋彩華、後輩は今年の全国高等学校ゴルフ選手権春季大会で優勝と、周囲からは「次は瀬賀の番だ」と期待を寄せられるが、それも「私は自分が納得するプレーをすることを第一に考えています。それが出来れば、結果はついてくると思います」と、プレッシャーをするりとかわすクレバーさも感じさせる。「髙橋さんも後輩も、いいライバルです。最後の日本ジュニアで優勝を目標にしていますが、最後まで楽しくプレーできればとも思っています。それで、気負いもなく、今日のスコアにつながったと思います」と、最後までクールな瀬賀。その冷静さを最後まで保ち続けることが出来れば、瀬賀の言う通り、結果はおのずとついてくるかもしれない。
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