圧巻のプレーは2番ホールからの4連続バーディだった。吉本ひかるだ。スタートホールとなった1番で第2打の距離と風を読み違えてグリーン手前バンカーに打ち込んでのボギー発進となってしまったが、すぐに切り替えて2番から3メートル、2メートル、1メートル、80センチとショットを次々とピンにからめてバーディを重ねていった。今年はステップアップツアーでの優勝、日本女子アマでの優勝争いと、実力を発揮してきた。吉本もまた高校3年生で、これが最後の日本ジュニアになる。
「優勝する気でいます」と、ライバルたちと同じセリフを口にする。
「4連続バーディの後は、ちょっと息切れしてしまった感じで、6番からは3ボギ
ー(1バーディー)とやってしまいましたので、満足できる結果とはいえません。いや、ちょっと待ってください。大会前に考えていたことは、ちょっと違いました。コースが難しいから、イーブンパーを目標にして、アンダーパーなら上出来…なんて思っていたのでした。それからいくと、71は上出来のスコアなんですよね。4連続バーディなんて派手なことをやったので、尻すぼみ感があり、満足できないなんて言ってしまいましたが、訂正します」。
そういった後に「でも…」と言葉を続けた。「今日は、そういうことにしておいて、明日からはもっとスコアを伸ばします。目標スコアは設定しませんが、もっと、もっと、です」
実力者はどん欲だ。
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