第1ラウンドで9オーバーパー79の77位タイと大きく出遅れた伊藤有志(東北福祉大学4年)が、第2ラウンド64、第3ラウンド65と好スコアを続けてマークし、スコアを通算2アンダーパーとして首位と1打差の2位まで大きくジャンプアップしてきた。自分でも「よくここまで戻ってきた」と思っている。
だが、もともとゴルフの調子が悪いわけではなかった。10番スタートの第1ラウンドも16番ホール(パー4)で誤球をしてしまい、「9」を叩いてリズムを崩してしまった。動揺した気持ちを切り替えできず、18番ホールでもダブルボギーを叩いてしまい、その「悪い流れのまま、その後もだらだらとボギーを叩き」結局この日は79という最悪のスタートとなってしまった。
カットの危機に見舞われながらも、伊藤は第2ラウンドも「気持ちも変えず、特に何かを変えたということもなく」プレーすると、前半を4アンダーパー31で回り、「気持ちよく回れた」とその後の雷接近による中断がありながらも、6アンダーパー64をマークしたのだった。さらに第3ラウンドは5バーディ・ノーボギーの5アンダーパー65で回り、通算2アンダーパーまでカムバックしてきた。ボギーを打ったのは第1ラウンドのみで第2ラウンド以降はノーボギーでプレーしている。驚異的な追い上げを見せている。
ここまでくれば優勝も見えてきた。「僕が一番いい流れで来ている。このままいい流れのまま優勝したい」と完全に波に乗ってきた。本選手権では大学1年生の時に第1ラウンドで65をマークして首位に立つと3日目まで首位をキープしたものの、最終ラウンドに大学の1年先輩の村山駿に逆転負けを喫している。「大学4年で最後のチャンス」をものにできるのか、今度は大逆転優勝を狙う。
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