今年の関東女子学生ゴルフ選手権を制した髙久あずさ(東北福祉大学4年)がこの日イーブンパーでホールアウト。上位陣のスコアも伸び悩み、10位タイから3位タイグループに順位を上げて、明日の最終ラウンドに臨む。
10番ホールからスタートした髙久は、「第1ラウンドで出遅れてしまったので、最初から攻めていこう」と気合十分でティーショットを放っていったが、3打目が斜面にかかり、グリーンオーバー。思わぬボギー発進で出鼻をくじかれてしまう。すると、「ショットの調子が良くなかった」と、14番(パー5)、16番(パー3)でもボギーを喫し、攻めの気持ちとは裏腹に、スコアを落としてしまった。この日の初バーディは18番(パー5)。5メートルをねじ込んで、前半を2オーバーパーで耐え凌いだ髙久は、「あのバーディで、ようやく落ち着けました」と苦しかった前半を振り返る。
一転、後半は、3番、6番でともに2メートルを沈めてバーディを奪い、前半の借金を帳消しにして見せた。今日の髙久は、3バーディ・3ボギーのイーブンパーに、「バーディを獲りたかったパー5で2ボギーが計算外です」と悔しさ半分、優勝争いに踏みとどまった安堵半分の表情を見せていた。関東女子学生ゴルフ選手権を制してから、「調子は右肩上がり」と、最後の日本女子学生での優勝に強い気持ちを見せる髙久。鳴尾ゴルフ倶楽部の高麗グリーンも「第1ラウンドでキャディーさんに、あまり芝目を気にしない方が良いといわれて。それからは、傾斜を読んだら、しっかりと打つことだけを考えています」と、苦にしていない。
髙久が本選手権を制すれば、東北福祉大学では2012年大会の佐藤絵美以来2人目のチャンピオンとなる。周囲の期待はもちろん、髙久自身がそれを期待しているのは間違いがない。首位を走る金澤志奈とは6打差。決して少ない差ではないが、ここ鳴尾ゴルフ倶楽部では、何が起こるかわからない。その可能性もまた、髙久は信じている。
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