昨年のリベンジを狙って単独首位でスタートした大友富雄は、昨年の悪夢の再来となってしまった。
「今年も最終ラウンドは呪われているくらい緊張してしまいました。3時に目が覚めて、それからあまり眠れませんでしたね」
ガチガチに固くなったままスタートした結果は、いきなりの2連続ボギー。何とか立て直そうと試みたが、肝心のパットが入らないとお手上げ状態だった。
それでも、アプローチでピンチをしのぎながら粘りをみせたものの、結局最後までバーディを奪う事が出来ず、8ボギーの80ストロークで最終ラウンドを終えた。
「一つでもバーディとれればまだわからなかったんだけどね。」
来年度の本選手権の出場権を獲得するも、「シードが取りたいんじゃなくてタイトルを取りたい」と悔しさを噛みしめていた。
大友とは対照的に、2バーディ・2ボギー・1ダブルボギー、この日のベストスコア74で回り、一気に順位を押し上げたのが松本新語だ。来年度の本選手権の出場権が獲得できる10位以内を目標にしていた松本だったが、それが功を奏した。「確実に行こうと思ってやっていたら、自然と耐えるゴルフが出来ていた。足を少し痛めていたんですけど、それで逆に力が抜けて正確なショットが打てていた」と表情には満足さも感じられた。
吉田智行も追い上げたうちの一人だ。75ストロークの安定したゴルフで回り、ホールアウト時点では首位タイだった。最終組の榎にかわされたものの、回りの選手を考えず自分のプレーに徹したことが、この日の好スコアにつながったようだ。
「ミスと言えば13番ホールで4センチのパーパットを外してしまったくらいでしたね。最低10位以内には入りたいと思っていたし、目の前の1打に集中出来ていました。今後はもっと精度を上げて、来年の日本シニアゴルフ選手権では、優勝が出来る様に1年間精進してやるしかないですね」
三者三様も目指す目標は、来年の日本シニアゴルフ選手権の栄冠だ。
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