駐車場の一角に止められた長野ナンバーのワゴン車。それが、平木亜莉奈(長野県御代田町立御代田中)の宿になっている。遠征には母親(正子さん)の運転するワゴン車で出かけている。車内後部は二人が寝られるように改造されている。
「私は、どこででも寝られます。車中泊も便利で快適ですよ。朝早いスタートでも、降りればそこがコースですから、時間的にも余裕があります」。
おおらかなものである。第3ラウンドは、午前10時、最後から2組目でのラウンドだったから、なおさら余裕をもってスタート前の練習もじっくりとこなすことができたという。
スタートの1番ティーショットは左ラフに転がり込んだものの、そこか
ら第2打で落ち着いてフェアウェイに打ち出し、9番アイアンの第3打をピン1メートルにからめてバーディ発進とした。さらに4番ではピン手前3メートル、5番ではピンそば50センチと安定したアイアンショットで連続バーディを奪った。
「この大会、いい感じでプレーできていると思います。自分は、昨日より今日、今日より明日と、右肩上がりのスコアになることを目標にしています。第1ラウンドが71で第2ラウンドは69でしたから、第3ラウンドはそれよりも良いスコアを出したかった」。
10番(パー5)で、この日4アンダーパーとした時点では、目標もクリアできそうな流れだったが、13番(パー3)でグリーンを外したボールが深い芝生に沈み、アプローチショットを寄せ切れなかった。それでも第2ラウンドより悪くはなかった。2日続けての69で通算7アンダーパーは、首位の新垣に4打差の3位タイグループという好位置だ。プレーを終えると、練習グリーンでパッティング調整をし、正子さんの運転で「近くの温泉に連れて行ってもらおうかと思います。ゆっくり浸かって、食事をして、またコースの駐車場に戻って“おやすみなさい”ですね」。
最終ラウンド、3位タイグループでは最初にスコアカードを提出していたことで、最終組でのラウンドが決まった。沖縄対決の中に、この中学3年生が右肩上がりのスコアで割り込んでいく。
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