50歳の水上晃男が単独首位に立って話題を集めた第1ラウンド。大澤和也(グリーンヒル瑞浪)は、静かに1打差2位タイで追走していた。第2ラウンドは、降雨によるコースコンディション不良のために5時間33分もの中断があるなど、周囲は騒然。それでも、大澤はこの日も心静かにプレーを続けていた。競技再開後の雨の影響もない午前スタートの最終組で10番ホールをティーオフ。16番(パー5)で初バーディを奪うと、18番から連続バーディでスコアを伸ばす。その後も2バーディ・1ボギーと堅調なプレーで68でホールアウトした大澤は通算9アンダーパーで暫定首位に躍り出た。
ホールアウト後、開口一番に「運がいい」と笑顔を
見せた大澤。「昨日は、午後スタートの最終組で最後は晴れていたし、今日もスタート前に競技が中断になったから、雨に降られることがありませんでした。運のよさでこの結果につながっている」と、幸運を喜ぶ。自然の中で争うゴルフなのだから、天候による運不運はもちろんある。しかし、大澤の好スコアの要因は運だけでは語れない。「昨日は荒いゴルフだった。今日は丁寧にフェアウェイキープを優先した。ドライバーを握らなくて2打目、3打目の距離が残ってもフェアウェイから打つことを選んだ。連日の雨でグリーンもやわらかいし」という状況判断とコースマネジメントが光る内容だった。
2015年の愛知県アマで2位、昨年からは連覇を果たしている実力者の大澤。冷静な判断と運も味方につけて、初の全国タイトル奪取に前進した。
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