第1ラウンドで3位タイにつけた小西瑞穂(東北福祉大学1年)と佐藤愛絵(近畿大学4年)。ともに3アンダーパーの69というスコアに「上出来」という言葉を残した。
東北福祉大学に進学した今年、関東女子学生を制して本選手権初出場の小西は、「日本で一番大きな女子学生の試合。関東女子学生に勝ってから、この試合にも勝ちたいという気持ちが強くなってきた」と、初の全国タイトルに照準を合わせてきたが、それが逆に「力む気持ちがあったかもしれない」と今日のラウンドを終えて振り返る。そのラウンドは、「ショット全体が悪くて、自分が思ったところに打てていない。四日市カンツリー倶楽部は、グリーンのアンジュレーションが大
きいので、グリーンオンすることを第一に考えていた。それでも、自分のイメージした通りの球が打てず、思ったところにつけられていない」と薄氷を踏むような思いでのプレーとなったという。前半を1バーディ・1ボギーで凌いで、後半は10番からの3連続バーディでの69は、傍目には完璧とも言えるのだが、小西には「悪いなりの69で良かった」と胸をなでおろす内容だった。本調子ではない中ではあっても光明は「スウィングが悪いわけではない」という確信を持っていること。全国タイトルへの強い気持ちを持ちつつ、冷静に自分の信じるスウィングを最後まで貫いて、一歩ずつ戴冠に近づいていくつもりだ。
一方の佐藤は、2015年大会以来2年ぶりの本選手権出場に一度もなし得ていない「最終ラウンド進出」を目標に据えていたという。その控えめな目標も「練習ラウンドでは全てのショットの調子が悪くて…ショットが暴れていて、どうしようかと」と思い悩むほどの不調であれば、合点がいく。佐藤は、「色んな人に教えてもらって」最後の日本女子学生のスタートホールである10番のティーインググラウンドに立った。そのホールはボギー。しかし、練習ラウンドでの不調は嘘のように「ショット、パットが良かった」と自画自賛するプレーを見せる。12番でバーディを奪うと、18番ではグリーン手前16ヤードからチップイン・バーディを決めて波に乗る。1番で連続バーディとすると3番と6番のパー3でバーディ。5番こそボギーを喫したが、5バーディ・2ボギーの好スコアは「上出来」と笑みを漏らす。パーオンをのがしたのは5回だけというショットの復調は、佐藤の目標も「上位を目指したい」と上方修正させた。その目標に向けて、ショットの復調を導いてくれた人たちへの感謝の気持ちをもって明日のプレーに臨む。
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