青野紗也(明治大学1年)は、6バーディ・1ボギーの5アンダーパー67をマークして、首位に立った。10番ホール(パー4)からスタートし、ティーショットは右のラフ。練習ラウンドで深いラフからのショットは、クラブヘッドが返ってしまい、「左へ飛んでいく」ことを確認していた彼女は、第2打をグリーン右手前のバンカーの方向を狙って、打っていった。ボールは案の定、狙った方向より左に飛んでいき、1.5メートルにつけることができた。これを入れて幸先のいいバーディ発進を決めた。13番(パー3)で強いアゲインストの風の影響を受けて、グリーン手前に20ヤードもショートしてボギーとしたが、続く14番(パー5)で80ヤード
の第3打を1.5メートルにつけてバーディとし「流れに乗った」。16番2メートルのバーディパットを決めると、18番20メートル、1番1.5メートル、2番6メートルと決めて3連続バーディ。あとはパーを続けて67でホールアウトした。
7月の関東女子学生では16位に終わり、優勝した小西瑞穂、プレーオフで敗れた河本結のスコアを見て「3日間60台で回らないと優勝できない」と感じた。それだけに第1ラウンドの67には「満足」している。今年4月から明治大学に進み、一人での生活を始めた。最初は身の回りのことを全部自分でやらなければならず、ゴルフどころではなかった。ようやく6月くらいから生活のリズムをつかみ「落ち着いてきた」ところだ。青野は今年、プロテストを受験した勝みなみ、新垣比菜、松原由美、小祝さくら、吉本ひかるなど今春高校を卒業した、いわゆる「黄金世代」と呼ばれる世代だ。昨年の12月くらいまで、正直プロテストを受けるか、大学に進学するか迷っていた。昨年日本女子アマは29位タイ、関東ジュニアは25位タイで日本ジュニアに進むことすらできなかった。この成績を考えて、まだ彼女たちとは戦えないと判断し、また大学で勉強をすることを捨てることにもためらいがあって、最終的に大学進学を決心した。
今年は日本女子オープンに出場することを目標としている。本選手権の上位3名には日本女子オープン最終予選への出場権が与えられる。それには3日間60台で回ることが必要だと考え「明日も明後日も今日のようなゴルフをつづけられたらいい」と栄冠に向かって驀進する。
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