前日首位の青野紗也(明治大学1年)は、軽い熱中症に襲われ、心理的な焦りもあり、前半はティーショットでフェアウェイをとらえたのは1ホールだけ。ラフからはなかなかグリーンをとらえることができず、3ボギーの39とスコアを落とした。さらに10番ではティーショットをバンカー、そこからの第2打もグリーンわきのバンカーに入れ、体調不良から集中力を欠きダブルボギーを叩いてしまう。この時点で、前日5アンダーパー67で回った貯金を使い果たした。このままズルズルとスコアを崩していってしまいそうな展開だった。
ところが、次の11番のティーインググラウンドで前の組のプレーが終わっておらず、待ちの時間があったことが功を奏した。この時間に休憩して、体を冷やして落ち着かせた。これでいったんリセットできたことが、このホールのバーディにつながった。そこから「落ち着いて」プレーすることができ、12、18番とバーディを奪い、なんとかこの日は3バーディ・3ボギー、1ダブルボギーの2オーバー74でまとめることができた。
スコアは通算3アンダーパーに落としたが、まだ首位と3打差の4位につけている。ホールアウト後には体調も復調しており、明日のプレーには影響ない。スタートした時にはやはり首位というプレッシャーがあり、少し焦りを感じていた。その分、逆に明日は追う立場になり、追われるより「追うほうがいい」と気持ちが楽になった。
日本航空高校時代も日本ジュニアや日本女子アマには出場経験があるが、まだ「日本」タイトルは手にしたことがない。今回は絶好のチャンスが巡ってきた。明日の残り18ホールのプレーに「学生日本一」の栄冠がかかっている。
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