劇的なバーディだった。宮里優作と任 成宰とのプレーオフは8ホール目におよび、すでに周囲は薄暗くなってきており、もうこれ以上のプレー続行は不可能と思われていた。そのプレーオフの決着をつけたのが宮里だった。プレーオフに使われた18番ホールの第2打をピン奥4.5メートルにつけ、見事に沈めたのだった。
この日は第1組でスタートし、最終組がホールアウトするまでかなりの長時間を待った。その影響もあってかプレーオフ1ホール目は、ティーショットを右の池に打ちこむ痛恨のミス。1打罰を払って、ボールをドロップ。第3打をグリーンに乗せたものの、ボギーとしてしまった。
「負けちゃった」と次の組のプレーを見ずに、いったんはクラブハウスに戻った。ところが後続の組もパーセーブをできず、結果的にはパーで上がった今平周吾とチャン・キムが勝ち上がり、小林伸太郎、任 成宰、アダム・ブランドの4人でプレーオフを争い続けることになった。しかし、難しい18番ホールではバーディを奪う選手がおらず、ボギーを叩いた選手が一人減り、2人減り、ついに残ったのが宮里と任の2人だった。
「ほんと、終わってよかったです。明日朝からの再開「だったらどうしよう」と終戦にほっとした様子だった。全米オープンには昨年に続き、2年連続出場。「昨年に経験した悔しいことやうれしい思いがあった全米オープン。昨年より上に行きたいし、メジャーの舞台に立つというのが大事ですからね。今いい状態だし、全米オープンまでキープしたい」と昨年の大会では3日目までいいプレーをつづけながら、最終ラウンドに崩れてしまったリベンジを誓った。
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