比嘉真美子以来の大会連覇を狙う安田祐香は、2オーバーパー74と、ちょっと出遅れた。「このところドライバーショットが荒れていて…」というのが、出遅れてしまった理由だった。
「このコースはランが少なくて距離が長く感じられます。その上、(ティーショットを)ラフに入れたら、小さなグリーンに乗せるのに苦労するので、本当に難しいです」。
フェアウェーキープ率は「ようやく50%ぐらいでした。アプローチショットとパッティングでなんとか大崩れにならずに済んだ感じです」なるほど、安田のドライバーショットは左右にぶれていた。なんとか立て直しを図る姿があった。ティーインググラウンドでの素振りを意識的にカット軌道に
して、曲がるにしても右だけにしようという狙いを持たせていた。さらに実際に打って曲がり幅を確認すると、それをできるだけ小さくしようと修正を加える。
「試合中にスウィング修正するなんて、初めてです。でも、何とかしないと終わってしまいますから、必死でした」。
その姿勢が後半のドライバーショットの向上につながっていった。満足できないながらも、精度は前半よりも高まり、13番の1ボギーだけで切り抜けた。「ドライバーショットだけではなく、アイアンショットも不調でした。それで1ボギーだったのは、後半の9ホールを11パットで終わらせることができたからだと思います。悪いなりに回れた。これも、これからの自分を考えたらいい経験をしているんだ。そう思うようにします」。
3週続けての試合で疲労の蓄積もあるのだろうが、「プロになったら毎週試合が続くわけですから、こんなことで疲れているなんて言えません。もう少しスウィングとショット調整が必要です。練習してからホテルに戻ります。明日ですか? 雨になりそうですけど、今日以下のスコアにならないようにして、上にいる選手たちとの差を詰めていきたいですね」。
昨年大会では、最終日に4打差を逆転し、さらに差を広げる爆発力を披露してみせた。修正、調整が間に合えば…。いや、間に合わせて見せる。そんな強い意志も感じられた。さて、ここからどんな追い上げが始まるのだろうか。
|