今年の全国中学校ゴルフ選手権を制した森愉生。初出場となる本選手権も好調を維持して通算2アンダーパーの首位タイで第2ラウンドを終え、ダブルタイトル獲得に王手をかけた。
10番(パー3)からティーオフした森は、いきなりの3パットでボギー発進に「もう…どうしようかと…」と不安を抱えながらのプレーとなったが、パーを積み重ねるに連れて徐々にそれも消えていった。16番(パー3)では、7番アイアンのティーショットを2メートルにつけて、この日初バーディ。これで前半をパープレーでしのいだ森だったが、波乱は後半に待っていた。1番。ティーショットが右ラフとフェアウェイの境目の難しいライにいくと、2打目を大きく
ミスして右の林に打ち込み4オン・2パットのダブルボギーを喫してしまう。4番(パー3)でもティーショットを左バンカーに打ち込んでのボギーと一気にスコアを落とす。
しかし、ここからが全国中学校ゴルフ選手権優勝者の実力の見せ所となった。5番(パー5)でバウンスバックを決めると、6番では2打目が木の後ろでグリーン方向はスタイミーになる難しい状況の中、グリーンを捉えて7メートルを沈めて連続バーディ。「ポンポンとバーディが獲れて、気持ちも切り替えられた」という森は、8番(パー5)のバーディでイーブンパーに戻すと、最終9番では130ヤードのセカンドショットを9番アイアンで2.5メートルにつけてバーディフィニッシュ。この日は5バーディ・2ボギー・1ダブルボギーと出入りの激しい内容ながら見事なカムバックで1つスコアを伸ばして、通算2アンダーパー。湯浅とともに首位タイに並んで明日の最終ラウンドを迎えることになった。
「明日は、優勝したいというよりも、優勝できるようにプレーしたい」と、はにかむ森。全国中学校ゴルフ選手権では台風接近のため第1ラウンドのみのスコアで森の優勝が決まったが、66をマークした爆発力は、彼女の実力の現れ。明日の最終ラウンドは、湯浅と1打差の3位につけた川﨑春花の中学3年生2人と最終組でのプレー。物怖じせず、最後まで「優勝できるプレー」を見せてくれることに期待したい。
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