首位と5打差の12位タイで第2ラウンドをスタートした安本美咲の第2ラウンドは、風の中で無理をしない安全策が奏功した。
10番ホールからティーオフした安本は、12番（パー3）で20メートルの距離のパットを沈めてバーディを先行させる。13番は一転、ティーショットを右の林に打ち込み90ヤードの3打目は4メートルと寄せきれなかったものの、これをねじ込みパーをセーブし、波に乗った。「ショットの調子は、第1ラウンドのほうが良かった」と本調子ではないショットの内容ながら、「ラフに入れたらグリーン手前に確実に運ぶ。ショットはグリーンの中央を狙う」安全策は、好調なパッティングにも支えられて、徐々に実を結び
始める。15番では4メートルの下りスライスラインを決めてバーディ。後半も4番で120ヤードの2打目を9番アイアンで2メートル煮付けてバーディ。最終9番（パー5）でもスコアを伸ばした安本は、この日4バーディ・ノーボギーの68をマーク。通算1アンダーパーで首位とは6打差ながら2位に浮上して、初優勝をかけて明日の最終ラウンドに臨む。
昨年大会で6位の成績を残した安本は、今大会に向けてリカバリーショットの精度を高めるための練習を積んできたという。会場の飯能ゴルフクラブは、距離は短いもののショットを曲げればすぐに林に入ってしまうショットの正確性が求められるコース。しかし、人はミスをするもので、安本も13番で右の林に打ち込んだが、練習の成果も十分発揮できての好スコアに笑顔をこぼれた。
「目標は5位以内」という安本だが、それどころか、明日の展開次第では逆転も期待できる好位置につけた。昨年、岡山県クィーンズゴルフ大会で優勝はしているものの、JGAタイトルは無冠。「昨年の優勝は、ショットの調子も良かったです。今大会は、自分の調子もいまいちですし、優勝の経験が活かせるかはわかりません」と苦笑い。緊張を跳ね返して、逆転初優勝なるか。
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