井端和生はこの日4つのバーディを奪い単独首位に立った。4つのバーディのうち1つは17メートルほどのロングパットで、残りの3つはピンそばについたもの。それでも微妙な距離になるほど、嫌なイメージが湧くのが高麗グリーンの特徴だが、井端はそんなことはお構いなしと言わんばかりに、ことごとくバーディパットを沈めた。その理由は井端のゴルフのルーツにある。
「もともと高麗グリーンでゴルフを覚えましたからね。高麗育ちだから嫌いではないです。静岡の川奈ホテルゴルフコースです。ただ、ここの高麗は傾斜が強いのが難しい。川奈よりもきついですね」。
各選手がグリーンで苦しんでいることを考えると大きなアドバンテージだと言えるが、井端が一つ気にしているのが飛距離が出ていないことだ。
「ここ最近は大きく左右にブレることはないんですが、飛距離が出ないんです。セカンド以降で大きな番手を持たされますからね。そこがちょっとね。ただ、流れはいいですね。関東の時から本番になると実力以上のものが出ている感じがします。明日も無欲で挑みます」昨年大会はエントリーしながら、直前になって帯状疱疹で欠場を決めた。その悔しい思いを明日の最終ラウンドで晴らしたい。
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