本選手権技初出場の55歳、木田正彦が首位と1打差の2位と好位置につけた。前半は5番でバーディを奪い、1アンダーパー。後半に入っても14番2.5メートル、17番は20メートルを超えるロングパットを決めて、バーディを奪った。最終18番(パー4)では2オンして約18メートルのパットを2.5メートル、ショート。その時点で3アンダーパーだった木田は「これを入れといたら」と考えたら「しびれて」そのパーパットを外し、痛恨の3パットのボギーを叩いた。それでも落胆の様子はない。「大きなミスはなく、ほとんどのホールでパーオンした。グリーンを外したのは2回だけ」という安定したプレーが好スコアの要因だ。
木田は昨年の日本シニアオープンでローアマチュアに輝いている。今年の日本シニアオープンでも予選を通過したものの、ローアマチュアの座は亀井隆に譲った。それだけに初の本選手権には意気込むものがあるはずだが、緊張感のある上位でのプレーを「楽しんでこよう」とスタートした。それがいい結果につながった。
舞台となるくまもと中央カントリークラブは、上田治氏設計のコースで「ティーショットでラフに行くと、木がスタイミーになってグリーン、ピンを狙えない。やはりフェアウェイキープがコース攻略の第一」ポイントだという。木田の実績とティーショットの調子をみれば、初出場初優勝も夢ではない。
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