序盤は佐々木清士が2番から3連続バーディで一気にスコアを通算4アンダーパーとして、試合をリードした。そのプレーを目の当たりにした亀井隆は、「今日は私の日じゃないのかな」と思った。それでも「我慢強くプレーしていると」5、9番でバーディが来た。これでハーフターンした時点で単独首位、2位の佐々木に1打差をつけた。後半に入って13番ホールで佐々木がダブルボギーを叩き、3打差となって余裕ができた。「ショットは悪くなかった。安全に2パットで行こう」とパーを続けた。15番ホールで3パットしてしまい、ボギー。差は2ストロークに縮まったが、そのあともコンスタントなプレーでつけ入るすきを見せず、そのまま逃げ切った。
「嬉しいです」と素直に勝利を喜んだ。「今年は日本シニアオープンでローアマチュア、先週のアジアパシフィックシニアアマチュアチーム選手権で日本団体優勝、そして日本シニア」と勝ち続けて「ウソのようですね。夢のよう。いい年でした」とまだ今年も2カ月以上残しているにもかかわらず、1年を振り返ってしまった。この3つを目標に今年に挑んできただけに、無理もない。しばらくは勝利の余韻に浸ってもらいたい。
このあとは「ゆっくり休みたい。先週から緊張しっぱなしだったので」と解放感も味わっていた。この勝利で出場資格を得た日本ミッドアマチュアゴルフ選手権への出場は、まだ決めていない。じっくり体を休めてから決める。もしかすると競技は来年まで持ち越しかもしれない。それもいい。それに見合うだけの成績を立派に残した。
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