坂輪成章は練習ラウンドで2007年大会チャンピオンの牛島中と一緒に回り、小野ゴルフ倶楽部のグリーンのどこに乗せればいいか、どこに乗せてはいけないかを教えてもらった。「場所によっては3メートルより10メートルのところに乗せた方がいい」ところもあるという。リスクを回避しながら、この日は2バーディ・2ボギーのイーブンパーにスコアをまとめ、首位と1打差の2位タイにつけた。「牛島さんのおかげです」と喜んだ。
運送業を営む傍らゴルフの精進をしてきた。仕事柄休みの日はない。この時期は繁忙期で、ゴルフの試合に出ることは会社に迷惑をかけることになる。その中で、競技ゴルフを続けられるのは、ゴルフに理解があり彼が試合で不在の間、会社を切り盛りする奥様や社員みんなの協力があってこそ。「みんなに感謝しかないです」とありがたみを感じている。それだけに、みんなの厚意を無にするわけにはいかない。「その分、頑張らないと」という気持ちも好スタートにつながったに違いない。きっと第1ラウンドの成績を見て、みんなが喜んでいることだろう。それがまた彼にとっては励みになる。できれば「優勝」という最高の形で恩返しができればいい。
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