第1ラウンドは69。2年ぶりの本選手権2勝目を狙う安田祐香は、このスコアを「まずまずでしょう」と短い言葉で表現した。昨年から、腰痛を抱えている。
本選手権、痛みはないというが、やっかいな時限爆弾は、いつ爆発するかわからない。もちろんラウンド前後の体の管理には万全を期している。そして、練習量は少なめに、ラウンド中もフルショットは避けて、「常に7割程度のスピードで」打っているという。「一番怖いのは、左足下がりのライから打つときと、しっかりラインに打ち出したくて抑え気味にスウィングするとき。不安との闘いです。だから無理はできません。おとなしくゴルフをしていくしかないと割り切って、その中でできる
ことだけをしていきます。やりたいことをするのではなく、やるべきことをできる範囲でやっていくしかありません」。
頭の中には、スコアの伸ばし合いという試合展開がある。第1ラウンドから64が二人、65が一人。周囲でビッグスコアが生まれている。「そのくらいのスコアを出す選手がいるであろうことは予想していました。自分としては、4日間のトータルで(スコアを)考えているので、69とか68を続けていくつもりでいます。どこかでビッグスコアを出すとか、出せるという状況ではないので、無理、無駄のないスコアメイクを淡々と続けていくしかないな…と、そんな気持ちで試合に臨んでいます」。
第1ラウンドの調子で4日間を戦うことを考え、あまり大きく水を開けられないようにするには、69というスコアは、まさしく「まずまず」といったところであるのだろう。腰の具合と相談しながらのゴルフが続く。
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