「いま、私は上機嫌です」と満面の笑みでインタビューに応じたのは小倉彩愛だった。「第1ラウンドは、妙にショットが飛んでしまって距離が合わずに苦戦(1アンダーパー)しました。ショットの内容は悪くなかったし、手応えもしっかりとありました。一応、ラウンド後にドライビングレンジで練習しましたが、結局、どこもいじるところがなく、練習グリーンでも良いストロークができていました。だから、第1ウンドのゴルフはそのままで、何も変えずに第2ラウンドに臨みました」。
その結果は、10番ホールから連続バーディのスタートで、その後もボギーなしで5バーディを加えての65。第2ラウンドのベストスコアでのホールアウトとなった
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小倉の変化は、別のところにあった。それは、数字(スコア)を目標にすることをやめたところだ。「スコアを設定すると、限界を作ってしまうような気がして…。それより、前を向いてどこまでも突き進んでいってしまった方が、よさそうに思えたんです」。いわば、リミッターを外したゴルフであろうか。といっても、結果に対しての欲はないという。また、別の思いがある。それは、体重管理だった。
リゾートトラストレディスに出場したときのことだった。この1週間を終えたとき、体重が4キロも減っていることに気づいた。「こんなに減らしては、プロになってからのことを考えると1シーズン戦いきれない。そう思いました。それで、そのときから毎朝体重を軽量すること。夕食をガッツリとること。ラウンド中も軽食を口に入れること。そして、宿舎に戻ったら、また体重を計ること。それを自分に課して続けています」
本選手権でも、もちろん続けている。今週は300グラム減で済んでいるという。変えないのは、ゴルフだけではなく、体重もまた小倉は大きなテーマにしていた。
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