石川航は朝から降りしきるこの日、6バーディ・2ボギーの4アンダーパー67をマークして、通算5アンダーパーの4位タイに浮上してきた。「雨は好きなので気持ち良くできた」という。その理由は、雨でクラブのグリップが濡れたり、フェース面に水滴がつかないように「パッと打たないといけない」からだ。「素振りとかいっぱいできないし、考える時間も無くなって、それがいいのかも」という。
1番ホールで残り164ヤードの第2打をピン奥2メートルにつけて、バーディ。4番ボギーの後、5番(パー3)で3メートル、8番2~3メートルとバーディパットを決めた。9番は3パットしてボギーとしたが、後半は10番奥1メートル、11
番右横3メートル、18番左横3メートルとバーディチャンスをものにした。先輩がキャディバッグを担いでくれて「最初にラインを読んだ時にあっていたので、ずっと聞いていた」とアドバイスも効いた。
第3ラウンドをホールアウトした時点では、後続の組の選手のスコアがわからなかったが、終わってみれば首位の清水大成とは2打差。「実力以上の差だと思う」と謙虚だが、「いいゴルフができて5アンダーパーと言っても驚くスコアではなく、しっかり自分の力を出せている」とゴルフの内容に手ごたえを感じている様子。最終ラウンドは「トップのスコアを意識したい。前半終えて優勝を狙える位置、3打差、4打差にいればチャンスはあると思う。優勝出来なくても優勝争いをできるところでプレーできることが大事だと思うので、しっかりやりたい」と期待は膨らむ。
兄・遼はマッチプレーで行われていた「日本アマ」に2度出場しているが、予選を通過してマッチプレーに進出したことはなかった。航は「日本アマ」初出場で予選を通過した。先週日本プロゴルフ選手権で劇的なプレーオフを制し、プロゴルファー日本一の称号を手にした兄に続いて、弟・航がアマチュアゴルファー日本一に輝くことができるか、注目だ。
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