米沢蓮は、この試合、いまひとつ調子があがらないままで臨んでいた。「大きなミスではないんです。でも、ナイスショットではないという感じです」と、アイアンショットにわだかまりを持ったまま伊勢カントリークラブに乗り込んできた。しかも、井上誠一設計のコース。砲台グリーンなど、グリーンを狙うショットの精度が求められるコースなのだ。だから、第1ラウンドも、イーブンパー。第2ラウンドで、ようやく4アンダーパーの67を出せたものの、第3ラウンドでは、1オーバーパー。攻略しきれないままで、最終ラウンドを迎えたのである。
「苦手意識をもったまま戦っていたことが、いまひとつ(いいスコアを)出しきれなかったのだと
思います。でも、今日は、調子があがらない中でも、しょうがない、なんとかしよう。クサっても仕方ないと開き直ったことがよかったのかも」と言った。
前半、1番と6番でバーディ。ノーボギーで折り返し、10、11番でもバーディで、後半もノーボギーの67。通算7アンダーパーで3位となった。
「確かに、苦労しました。アイアンが悪いと、乗ってもチャンスがつかめない。乗らなければ、叩く。攻めきれていませんでしたね。第2打で、構えたときから、不安がやってくるんです。グリーンを外したらとか、乗っても、ラインが読みきれなかったらとか」と、まさに設計家・井上誠一の不安を増長させる罠にハマってしまったことが3位に甘んじる結果になったのかも知れない。
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