第1ラウンドでエージシュートを達成。ただ1人イーブンパーで回った佐々木徹(くまもと中央CC)が第2ラウンドを4オーバーパー76ストロークで回り、2位に3打差をつける圧巻のゴルフで、自身初となる日本タイトルを戴冠、完全優勝を果たした。
出だしの1番ではセカンドショットを2.5メートルにつけバーディ。続く2番でもセカンドショットを3メートルにつけ2連続バーディで第2ラウンドをスタートした。ところが「出だしの連続バーディで逆に変な気持ちにさせられましたね。こんなことは普段はほとんどないから」と次の3番ホールからまさかの失速。3、4番で連続ダブルボギー、5、6、8番ボギーを喫してしまい、
前半で41ストロークを叩いてしまう。この時点で首位を走っていた同組の中西勝との差は4打差に開いてしまっていた。
だが、佐々木が「ツキだけはあった」と語ったのは、後半12番でのOBからスコアを崩していってしまった中西のことだろう。その時佐々木は「気づくまでに時間がかかってしまいました。左足が突っ込み過ぎてしまっていた」とスウィングを修正。本来の自分のゴルフを取り戻した。そして中西の崩した姿を見て、自分のプレーだけに集中した。「でも僕が優勝しても良いのかな、と思いながらやっていたので、何としても優勝したいという欲が無かったです」。それが後半の2バーディ・1ボギーの35ストロークに繋がったのだろう。
優勝の感想を聞くと「僕なんかが優勝しちゃって良いのかな。恥ずかしいよ。でも誰がご褒美をくれたかはわからないですが、本当に嬉しいですね。この歳でもワクワクした気持ちゴルフができるということが凄く幸せだなと思います」と最高の笑顔を見せてくれた。
また、1番に喜びと感謝を伝えたい奥様もこの試合に帯同している。「妻には本当に感謝しています。遠征に来た時にも自分の生活をホテルでやってもらえるので、非常に楽をさせてもらっています。自分1人で全部をやらなきゃいけないわけではないので、普段の生活リズムを変えずにホテル生活ができていることが1番助かります。本当に大きいですね」。と妻への感謝も述べた。
「来年の目標は日本シニアと日本ミッドシニア、日本グランドシニアの全部に出場できるので、それに全部チャレンジしてみたいですね」。佐々木のゴルフ人生に終わりはない。
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