スタートの1番ホールをボギーにした益田世梨(広島県協会)だったが、続く2番でバウンスバックすると、その後は5番バーディ、12番イーグル、15番バーディとスコアを伸ばし、68でホールアウトした。東北福祉大学の1年生。本選手権の目標は「トップ10入り」として臨んできた。12番ホールのイーグルはピンまで150ヤードの距離を8番アイアンで打ってカップインさせたもの。「いい当たりでした手応えもありました。“これは、寄ったな”と思って自分の打った球を見ていました。それが“入った!”になりました。はい、カップインも見えていました」。
オフシーズンからここまで、特に入念に練習したのはアプローチショットだ
ったという。芝生で練習できる環境があるため、様々な状況を選んで精度を高めてきた。
この日のショットは、12番のイーグルに代表されるようにピンを刺して飛んでいくことが多かった。だが、距離感は微妙にずれていた。そのため、グリーンをわずかにオーバーしてエッジやラフに外れるシーンも少なからずあった。そのホールを数えると1、4、6、7、10、14、16、17番と8回もあったのだ。これらのうち1番ホールを除いて残りの7ホールを全て寄せ切ってパーセーブしたことが、68のスコアに直結した。まさに特訓の成果であった。
アプローチショットに自信を持てたことで、変わったことがある。それは、グリーンを狙うショットで余裕がでたことと、積極的にピンを狙っていく攻撃力が高まったこと。東北福祉大学からは、この益田はじめ7選手が出場している。練習ラウンドのときから「みんなでトップ10を目指して上位を自分たちで占めよう」と話し合っていたともいう。「練習してきたことが、試合でもできている」ということが、自信を深めていく。第2ラウンド以降も益田のプレーには注目していきたい。
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