第2組目、午前7時10分と早いスタートの左奈々が、ビッグスコアを叩き出してクラブハウスに上がってきた。1イーグル・3バーディでボギーフリーの67。
「予選通過を目標にしていたので、まさか、こんなスコアが出るなんて思っていませんでした」というのが、インタビューでの第一声であった。そして、こう続けた。「初めての日本女子アマ出場で、周りは上手な人ばかりという試合です。緊張しました」。
その緊張がほぐれたのが4、5番ホールのプレーだった。4番では長いバーディパットが決まった。「しっかりカップまでの距離を合わせよう」とした7メートルの距離だった。続く5番(パー4)は第2打が打ち上げになる比較
的距離の短いホールだ。ティーショットでフェアウェイをとらえた後の第2打。ピンまで133ヤードを8番アイアンで打つと、ボールはカップに沈んでいた。「当たりは良くて、寄ったかな…と思っていたのですが、まさか、チップインのイーグルなんて想定外でした」。後半でも2バーディを加えて67でのホールアウト。
「でも…」と左はプレーの内容を冷静に分析する。「ショットの良し悪しがはっきりしていて、距離のミス、芯を外したショットも結構ありました。だから、内容は、実力40、運60ぐらいで、運がよかったと思います。2打目がカップに入ったイーグルもそうですし、バンカーに4回も入れてしまったのに、その4ホールともパーセーブできました。運が勝った67ですから、本当の自信にはなっていません。もっとショットの精度を高めて、納得できる内容のゴルフにしていきたいです」。
小学1年生でゴルフを始め、練習場のジュニアレッスンに入会して初めからティーチングプロにゴルフを教えてもらったという。その先生には、今もコーチをしてもらっているそうだ。中学3年生になって身長も160センチを超え(161センチ)、練習メニューに加えられたのが「ドライバーの全力ショット」。現在の平均235ヤードを「できれば250ヤードのレベルに引き上げたい」ということで、この15歳は、飛距離アップを目的にした練習にも取り組んでいる。
初の本選手権出場で第1ラウンドに飛び出した左は、どこまで運を繋いでおけるのだろうか。「結果は満点。でも、内容はせいぜい50点」という第1ラウンドから、どこまで内容を高めていけるのか。
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