吉田鈴の姉は2019年の本選手権と日本ジュニアの2冠を制して現在はツアープロとして活躍している吉田優利だ。妹である吉田鈴は「姉に続きたいという思いはあります」と明言する。ちょっと歯切れが悪いのは、第1ラウンドに75を打ち、第2ラウンドも前半は「後半のラウンドに進出できるのかな…」と、ちょっと不安を抱きながらのゴルフになってしまった中でのプレーだったからである。
「アンダーパーは絶対条件だと思って臨んだ第2ラウンドでしたが、前半は2バーディのあと2ボギーを打ってスコアを伸ばせませんでした。“これじゃいけない”と気を取り直して後半に向かいましたけど、13番までパーが続いて、気持ちは追い込まれてい
ました」。
ここから、別人のような快進撃が始まる。14番(パー5)で第3打を2メートルにつけてバーディを奪うと、15番では3メートル、16番は1メートルとアイアンショットがビシビシ決まった。そして17番では第2打をグリーン奥のエッジにこぼした後のアプローチショットをチップインさせた。「下りのスライスラインという難しい状況でした。でも、3連続バーディをとれていた心の余裕がスムーズに体を動かしてくれてチップインになりました」。この4連続バーディで第2ラウンドは68。通算でも1アンダーパーで第3ラウンドに進むことになった。この姉妹、仲が良く、よく話していたそうだ。「このところ、姉は忙しくてあまり会えないんですけど、会った時には姉の海外遠征やプロテストとか、ゴルフの取り組み方とか、いろいろ話してくれます。大好きです。あと2日で、どこまで伸ばせるかわかりませんけど、最終ラウンドのバックナインでは優勝を狙える位置にまで上昇していたいですね。姉に、いい結果を報告したいです」
先を見据える表情まで姉の優利に似ていた。
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