首位と6打差の13位タイからムービングデーをスタートした尾関彩美悠(岡山霞橋)。2番でバーディを先行させたものの、4番(パー3)で3パットのミスからボギーを喫する。「思ったよりもグリーンスピードが遅くて、一転がり届かないパッティングが多かった」とチャンスはありながらもスコアを伸ばせない展開にまんじりとしていた。
その尾関が7番で魅せる。ティーショットが木の真後ろについてしまい、スタイミーとなった第2打地点。残り175ヤードで尾関が手にしたのは6番アイアン。尾関は、インテンショナルフックでグリーンを狙うと、ボールはピン方向に。「2打目を打った場所から、ホールは見えなくて。イメージ通りの弾道
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だったので、グリーンには乗ったかなと思いましたが、見つからずボギーを覚悟していました。グリーン奥にこぼれたのかもと探していたら、同伴競技者が入っているよって」と本人も驚きの起死回生のチップインイーグルを奪取。続く8番もバーディを奪い、前半で3つスコアを伸ばして、首位を肉薄する。「8番のイーグルは、めちゃくちゃラッキーでした。でも、これを無駄にしてはいけないと、プレーに集中しました」と言う通り、後半は、12番でアプローチミスからボギーを叩いたが、14番(パー5)でバーディを奪い、パープレー。この日1イーグル・3バーディ・2ボギーの69をマークし、通算6アンダーパーで首位の手塚と4打差の5位タイに浮上した。
この日の尾関は、JGAナショナルチームのユニフォームを着てプレー。「このユニフォームを着て試合に出ることで、自信を持ってプレーできています。自分の将来の夢のひとつがナショナルチームのユニフォームを着ることだったので、それを叶えられて嬉しい気持ちです」と、はにかむ。「プラチナ世代の皆さんが、2019年の日本女子アマでナショナルチームのユニフォームを着ていて、かっこいいと思っていました。
自分もそれを着られたら最高だなって、憧れていたんです」と女子プロツアーを席巻しているナショナルチームの先輩の姿に自分を重ね合わせている。「先輩たちがすごく活躍されていて、自分が憧れているように、後輩たちも自分のユニフォーム姿を見て憧れを持ってほしいし、後輩たちに良いところを見せたいです」と逆転も狙える位置に、やる気も増している。
「最終ラウンドは、バーディを獲れるホールと守るホールをしっかり見極めたい。バーディをたくさん獲って上位に。10位以内には入りたい」と話す尾関。その理由は、「今年の目標のひとつが、日本女子オープンでナショナルチームのユニフォームを着てプレーすること。昨年は本選に出場できなかったので、今年こそ…」と言う。本選手権10位以内に与えられる日本女子オープン最終予選の資格を得ることが最低条件。もちろん逆転優勝となれば一足飛びで本選出場が叶う。一つの夢を叶えた尾関。明日の最終ラウンドで今年の目標達成がなるか。
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